臓器移植について
移植に関する費用
保険適用について
すべての臓器移植に保険制度が適用されています。各摘出手術、移植術の費用のほか、入院費、検査費、薬剤費などが加算されますが、個人の状態や入院期間などによって異なります。
保険の対象となる部分の患者側の自己負担は、本人であれば2〜3割の負担ですみますが、さらに自己負担が一定の金額を超えた場合には、超えた額が払い戻される「高額療養費制度」などがあります。
なお、臓器や提供施設と移植施設の距離によって異なりますが、臓器搬送費がかかり、これには療養費払い制度が適用されます。
摘出された臓器の種類によって虚血許容時間(臓器の血流が止まっていても耐えられる時間)が異なり、それに伴い、搬送許容時間(臓器搬送に使える時間)の目安があります。膵臓や腎臓は比較的余裕があるため、公共交通機関や緊急車両で搬送できることが多いのに比べ、心臓の虚血許容時間や搬送許容時間は短く、短時間で搬送しなければなりません。そのため、ヘリコプターや航空機で搬送することも多くあります。この場合、移植を受ける方はヘリコプターでの搬送費や航空機のチャーター費などを負担することになります。
各臓器の虚血許容時間と搬送許容時間
虚血許容時間 | 搬送許容時間 | |
---|---|---|
心臓 | 4時間 | 2時間 |
肺 | 8時間 | 6時間 |
肝臓/小腸 | 12時間 | 10時間 |
膵臓/腎臓 | 24時間 | 22時間 |
※上記の時間は目安となります